午前中は雨が降り、午後からは薄日さえ差す梅雨にしてはまずまずの天気となりました。気温は低めでも湿度が高く、少し歩き回るとやはり暑いですね。
先日片付けをしていたら、三十年以上も前に撮影された結婚式場の写真が出て来ました。親戚一同の集合写真は六つ切りか四つ切のサイズですが、まぁ細部まで鮮明に解像しています。記憶は定かではないのですが、8×10位の大きなカメラだったようでした。大きなフィルムでしっかり絞りを絞って、大きな照明で撮影すれば前列から後列までしっかりとピントが合いそうです。何枚か立て続けに撮影しましたが、参列者の全員がしっかりと眼を開いているのは素晴らしいですね。フィルム写真の時代はその場で結果は分からないので、保険の意味でも何枚も撮影したのでしょう。今のデジタルカメラの写真に比べると、細部に丸みさえ感じられます。この当たりがアナログの特徴で、数字の集合か点の集合かの違いなのでしょう。
写ルンですとかチェキとか、ポラロイドとかが懐古的に人気となっていますが、ある意味納得ですね。しかしながらデジカメの確実性は一度手にすると手放せない物があり、失敗の無いことが当たり前になってしまいました。撮影中に露出補正が勝手に動いて、適正露出からずれたまま撮影が終わっていることもありますが、画像処理でほとんどが対応可能です。撮影後に神経質に液晶で結果をチェックする人がほとんどですが、基本的にはチェックは休憩の時にまとめて見ます。その方がどんな風に写っていたか、楽しみが多いですからね。特にマニュアルフォーカスのライカでは思い通りにピントが来ていると嬉しくなります。もちろん撮影中にピントが来ているのは分かっているのですけれど。
今日の一枚は銀座の歩行者天国です。シャッターを押したのは作業着姿のお父さんと手を繋いで銀座の街を歩く男の子に惹かれたからです。男の子は銀座に来るというのでおめかしをしていますが、お父さんは子供との約束を守るために午後から休みを取って、すぐ近くの現場から駆け付けたのでしょうか。お父さんの人差し指一本を握るのが精一杯の男の子の小さな手ですが、親子で銀座歩き、何とも微笑ましい光景となりました。
子供の頃、父親に手を引かれて銀座の街を歩いたころを思い出しました。暗くなると露店のアセチレン灯が灯り、電気で光るヨーヨーが目の前に飛んできていました。数寄屋橋の川沿いの道だったような記憶があります。
21mmの広角レンズなので、銀座の街が広々と写っていると同時に、歩行者天国の混雑がしっかりと伝わって来ます。
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