八月も残すところ一週間となり、子供は夏休みの宿題にようやく手を付け始めた頃ではないだろうか。欧米では九月が新年度のスタートとなり、夏休みが終わると新学期が始まるが、休みの前後で学年が一つ上がるので夏休みの宿題は無いとか。日本の子供にしてみれば天国のような話かもしれないが、勤勉な日本人を育てたのが休み中の宿題かもしれない。そのお陰で今や何でも世界一の日本となった。
台風一過の日本列島には猛暑が戻り、東京では三週間振りの猛暑日となった。明日も暑くなるようで、暑さに対して厳重注意が促されている。こうなると撮影には出掛けられない。
来月にドイツで行われるカメラ映像関連の見本市を前に、関係各社から新製品の発表が盛んに行われるようになった。見本市に合わせて開発をしている感があるが、もう少し息の長い製品作りに回帰する必要がある。古くなったカメラを修理して最新の性能に出来るようにするとか、使い捨てから使い続けにシフトしないとね。消費者もメーカーに合わせて新製品を買い求め、何だか疲れてしまっている。スマホのように毎年買い替えるのが主流となっているのもおかしなものだし、メーカーはそこまでしないと差別化出来ないのか。ハードはそのままで、ソフト上を書き換えるだけで最新の状態が常に保たれる方がユーザーは嬉しいに違いない。
今使っているライカのデジカメはその後に三世代進化したが、基本的な性能は変わっていない。最新式はサイズが薄くなり、シャッター音が静かになって、背面の液晶画面がタッチ式になった。どれも本来のライカには不要な仕様である。何かライカも毎年新製品の波に流されていて、何かデジタル化の軽薄さを露呈している。
今日の一枚は銀座を歩く外国人ファミリーである。ファミリーと銀座三丁目のサインにだけピントが来ており、撮影者の意図と云うか、目線が何処に、何に向けられているかが明確になっている。ライカのピント合わせが下手糞な連中は絞り込んでパンフォーカスで撮影するが、それでは画面の総てにピントが来ているので何が撮りたかったのかが明解にされていない。
食べ物のピントを浅くして背景をぼかしている写真が多いが、これこそがパンフォーカスで撮影すべきである。ストリートフォトはターゲット以外はボケていた方が意思が伝わる。そのためにもピントの浅い開放値の明るいレンズが必要だ。3倍のNDフィルターを装着してシャッター速度が1/3000だが、NDフィルターが無ければ1/12000となる。ライカのシャッター上限は1/4000なので、露出オーバーとなり写真にならない。ノクチルックスは絞り開放ではNDフィルターが必須である。
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