Today's Photo
Today's Photo その3713 2019/3/25
 花より鍋

 桜の開花宣言に水を差すような寒の戻りが続いている。こう寒いと花見よりも温かい鍋料理が欲しくなる。一方で早くもざるそばや冷やし中華がスーパーの惣菜コーナーに並び、この寒さでは見るだけで鳥肌ものである。ちょっと汗をかくような季節に、「冷やし中華」始めましたの張り紙の方が粋なようだ。

 最近のデジカメにはカメラ内現像でフィルムシミュレーションが各種用意されているが、出力されるのがjpegで、パソコンで画像処理でカバーする幅が限られてしまう。一方でRAW形式でパソコンに取り入れたデータに現像処理の段階でフィルムシミュレーションを加えることも出来る。カメラ内とパソコン上の処理では当然のことながら仕上がりに差があり、フジの場合はフィルムメーカーなのでカメラ内現像には絶対に敵わない。このあたりのジレンマはカメラメーカーがPC用の画像処理ソフトを作るか、あるいは市販の画像処理ソフト用のプラグインを提供しない限り解決しそうもない。

 ライカで撮影した場合、ライカ用のプラグインを使ってもなかなかこれはという仕上がりにはならない。フィルムをスキャナーと読み取ってデジタル化したような感じになってしまう。この場合は画像処理ソフトに用意されているフィルムシミュレーションの方が使い易い場合もあるので、このあたりは試行錯誤である。

 今日の一枚はドラッグストアで買い漁ったお土産をぶら下げて、銀座を歩く中国人観光客である。銀座で買う必要があるのか甚だ疑問で、それ以前にこいつらが銀座の来る必要は無いのでは。銀座でしか買えない物を買う訳ではなく、ユニクロとかGUとかしか行かなのであれば郊外のアウトレットでお願いしたい。中国人とか韓国人、インドネシアだかマレーシアだかの連中は銀座には無理がある。お前らが来る処じゃない。

 かく云う日本人も海外では同じように思われているに違いない。

 

銀座土産?

 
Today's Photo その3712 2019/3/21
 イチロー引退の意向

 暖かい彼岸の中日となり、東京では予定通りの桜の開花宣言が出された。昼間は暖房を消しているのがここ最近の常だったが、昨日辺りから昼間は窓を開けるようになった。スギ花粉が大量に飛散しているので窓を開けるのは避けていたが、春の爽やかな空気の誘惑には負けてしまった。家の中を風が通り抜けるのは心地良く、今までのように外気と遮断されているような空間が一気に開放感に溢れたように感じられる。外の音を聞きながら、風を感じて本を読んだりした。慣れ親しんだ集合住宅とは趣の異なる春の訪れである。

 昨日だか一昨日だか、犬との散歩中に土筆を見た。春の訪れを告げる土筆であるが、桜よりも早く春を告げたかったのであろうか。蓬の葉をせっせと採っている御婦人を見掛けたが、草餅でも作るのであろうか。土筆とか蓬とか、タラの芽ととかコゴミとか、春は苦味の季節でもある。式に恵まれた日本人は食文化に季節感が密着しているが、スマホを見ながら年中マックを食っている連中は食の季節感はありそうもない。

 今日の一枚はやたらと背の高いバックパックを背負って銀座を歩く外国員観光客である。昨日の写真と見比べてほしいのだが、今日の一枚は21mmで撮影しているので、銀座の街並みが広々と写っている。二メートルを優に超えるであろう大男に寄れるだけ寄ってシャッターを押しているが、いつも云うようにワイドレンズはシャッターを押す時にもう一歩前に出てから押す気持ちが大切だ。

 24mmから72mmくらいのズームレンズはある程度のワイドから中望遠までカバーしているので一本だけとなるとつい多様してしまうが、それよりもワイド寄りになると12mm-24mmとなって、標準レンズ域がカバーされない。そこでライカで撮影する時は21mmと50mmのカメラ二台体制の選択となった。レンズ交換なんてしていたら、シャッターチャンスを逃すだけである。カメラ二台持ちで撮影に臨むのは伊達ではない。

 

大男の背中

 
Today's Photo その3711 2019/3/20
 東京気象台のメンツ

 東京は五月の頃の気温となり、桜の開花宣言かと思いきや、4.5輪の開花でわずか0.5輪足らずで明日以降に持ち越しとなった。気象庁も開花予想通りとの結果を出したいのであろうか。今夜中に五輪の開花となると予想しているようだ。

 MLBの開幕戦が東京ドームで行われているが、先発出場したイチロー選手の打撃は湿ったままで、途中交代となっているようだ。日本での試合がメジャー最後の試合となるのも現実味を帯びているが、第二戦でもイチローのバットから快音は聞こえないのだろうか。バッターは打ってなんぼの世界であるからして、打てない外野手は散り際を求められているのだろうか。アスリートには常に残酷とも取れる引き際が待っている。日本での開幕二戦が花道となるように、昨年から準備されていたのではないだろうか。

 最近好んで食べているのがチリとかオーストラリア産のブドウで、見た目からは想像が出来ない程の甘みがある。外国産のブドウは大味で美味しくないというのが相場だったが、ここニ、三年でその概念はすっかり覆されてしまった。緑色のブドウも赤いブドウも十分な糖度があり、日本産よりも甘いのではと思うこともしばしば。ワインの産地はブドウも美味しいのである。日本のように手間暇掛けて育てないぶどうは甘みでは負けていないし、価格では日本産の数分の一である。船便で運んで来るとは思えないが、空輸してもこの価格になるのであるから、日本産のブドウにはない美味しさがあるのでお薦めする。もちろんそれなりの金額を払えば、日本産の美味しいぶどうはいくらでもあるし、日本のブドウを否定する訳ではない。選択肢が広がったのは悪いことではない。

 今日の一枚はバックパックがウィンクしている外国人観光客である。ダウンジャケットを着て手を繋いで銀座を歩いているが、背中のバッグが気になってシャッターを押した。二人と同じ速度で歩きながらの撮影だが、一緒に歩いていてもピントが合っているのはファインダーを通して確認出来る。三倍のNDフィルターを付けていても1/3000のシャッター速度なので、明るいレンズの開放は動きながらのストリートフォトには有利である。ライカのシャッター速度は1/4000が最高なので、開放で撮影するためにはNDフィルターが必須である。明るいレンズを絞って撮影するのであれば、最初から暗いレンズで十分である。

 薄いピントの中でしっかりピントを合わせ、そこだけに写真を見る人の目が行くような写真を目指している。

 

背中でウィンク

 
Today's Photo その3710 2019/3/19
 地磁気覚

 桜の開花予想日を目前に控え、最後の追い込みかのような暖かさが続いている。花見の準備も開花に合わせて行われているので、世の中が総て桜の開花を予想通りに迎えたい気持ちであることは間違いない。開花後一週間が見頃と言われており、そうなると来週末はもう見頃を過ぎているのだろうか。桜の写真は撮らないようにしているので気が楽だが、あちこちの桜の名所を巡って撮影する人達にとっては忙しい季節が訪れることになる。カメラを持たずにのんびりと桜見物なんてのが精神的には宜しいのでは。カメラを持って行くとつい撮影に重点が移ってしまうし。

 渡り鳥や鮭などの動物は地磁気を感じて正しい方向に移動することが知られているが、人間にも地磁気を感じる能力が残っていることが報じられた。かつては人間にも地磁気を利用して行動していた時期があったかもしれないが、今はその能力は退化しているが何となく感じる程度の能力はありそうだ。方向音痴の人とそうでない人の差はもしかしたら地磁気を利用しているか否かではないだろうか。子供の頃から一度訪れた所の地理は意識せずに覚えており、道に迷うことは無かった。ハンターになって野山を駆け巡っていた時も自分のいる位置は正く把握出来ていたし、海外に行っても道に迷うことはまず無かった。太陽の位置とか影の出来方で方角を無意識のうちにインプットしていたと自分では思っていたが、もしかしたら地磁気を感じていたのかもしれない。ロマンのある人間の第六感の存在だが、少なくとも手相占いとか、血液型占いよりも科学的根拠がある。

 今日の一枚は何を勘違いしたか、銀座に喧嘩を売る気で来たようなアジア人観光客である。まぁこういうのは大概南朝鮮人だろう。撮影係のような人もいたのでモデルの撮影かと思いきや、荷物を後ろに置いたままの撮影なのでプロシューティングでは無さそうだ。銀座だからこそ何も起こらないが、歌舞伎町とかでやったら地元の連中が黙っていないのではないだろうか。

 外国人観光客は銀座を舐め過ぎでいる。特にアジア系はその傾向が強いが、もう少し敬意を払って訪れて欲しいものである。

 

銀座を舐めんじゃねーよ

 
Today's Photo その3709 2019/3/18
 帽子文化

 早いもので彼岸の入りである。平日ということもあり墓地公園は閑散としていたが、それでも新しい花が飾られたお墓が輝いていた。お墓参りを早々に済ませ、ついでに近所のスーパーに。最近チョコレートを切らしていたのでボックスに入ったチョコレートを購入しようと見ていると、随分と価格が下げられた表示がズラリ。バレンタインデーもホワイトデーも終わり、売れ残った商品の在庫処分ということだろう。これはこれで宜しいのでは、恵方巻きのように当日限りで処分されることに比べれば。バレンタインチョコもそろそろ終焉を迎えても良いのでは、贈る方も貰う方も疲れてしまった。

 先日スーパーの麺売り場に冷やし中華が並んでいるのを見掛けてなるほどと思ったが、その影響かランチは冷たい蕎麦と天ぷらとなった。少し前までは温かい天ぷら蕎麦が当たり前だったが、冷たい蕎麦の季節になりつつある。桜はまだでも季節は確実に冬から春へと変わりつつある。

 今日の一枚は帽子の似合う外国人観光客である。男性の赤いキャップと女性の黄色いニット帽の組み合わせは素晴らしい。カメラを意識されること無く、自然の表情とか動きを撮影するチャンスはそうは訪れてくれない。少ないチャンスを写真にするのはそう簡単ではない。

 いつも思うのだが、外国人は実に粋に帽子やキャップを被っている。

 日本人は帽子からすっかり離れた生活が続いている。戦後から東京オリンピックの前頃までは、男性のスーツに帽子が当たり前だった。帽子文化が崩壊したのは満員の電車通勤と言われているが、もし通勤ラッシュなんてことがなければ日本の男性は粋に帽子を被っていたのだろうか。サラリーマンだった頃、周囲にはスーツで帽子姿は誰もいなかったし、帽子は自分とは無関係な存在だった。あの頃帽子に対する興味が湧いていれば、周りからは浮いていても帽子を被って出勤していたに違いない。興味が沸かなかった当時が悔やまれてならない。

 

帽子の似合う二人

 
Today's Photo その3708 2019/3/17
 マニュアルフォーカス

 午後三時を過ぎる頃から雨の予想となっていたが、降ったら降ったでさっさと引き上げるつもりで銀座に撮影に出掛けた。まだまだ空気は冷たく、薄着にしなくて良かったと思いながらの撮影となった。歩行者天国なのでカメラはライカの標準とワイドの二台で、どちらも絞り開放である。

 幸いにも雨は降らなかったが、急に曇ったり、日差しが強烈だったりと露出はコロコロと変わる撮影となったが。日が陰るとシャッター速度は1/200に、太陽が出れば1/3000である。ストリートフォトではいきなりカメラを構えての撮影が多く、1/200でも手ブレをしている。カメラを構えながらピント合わせはスタートしており、カメラが定位置に来る前にシャターを押しているので、カメラはまだ動いている。晴れている時はカメラ振れはカバーされるが、日が陰ると駄目だ。暗くなればNDフィルターを外しての撮影となるが、晴れたり曇ったりの時はNDフィルターはいちいち変更しない。倍率の異なるNDフィルターは持参しているが。

 今日の一枚は銀座で手を繋ぐカップルである。メインはオレンジのコートの女性だが、左側にも手を繋ぐカップルが写っている。ファインダーを覗いている瞬間は左側にも人が入っていたことは分かっていたが、手を繋いでいたのはパソコンで見て初めて知った。手を繋ぐカップルが二組、こんなこともあるからストリートフォトは面白い。カメラを意識されることも無く、自然の表情と動きを写真に納めることが出来た。

 中国人観光客で溢れかえる銀座の街で、このようなシーンに出会えるのはもう奇跡としか言いようがないし、それを写真として残せたことに大満足である。マニュアルフォーカスの勘も復活しつつある。

 

手を繋いで銀座

 
Today's Photo その3707 2019/3/16
 パスワード地獄

 ここ数年、ネットで各種サイトにログインする際パスワードの変更を求められることが多くなり、大文字小文字、英数字に記号を含めて8文字以上の複雑なパスワードしか受け付けないサイトもある。なりすましや乗っ取りで個人情報がもれないようにとの配慮だが、かと言って同じパスワードにするとそれはそれでまた問題となる。かと言ってサイトごとに工夫したパスワードを設定すればもう墓穴を掘る事になるのは明白だ。何か良い方法はないのだろうか。パスワードをパソコンとかスマホのアプリに管理させて、パソコンからスマホに確認のショートメールが届き、確認の返信をするとサイトに入れるとか。人間が管理する限界をそろそろ超えつつあるパスワード地獄だが、こまめにスマホにメモで残すのは今のところは確実だが、これも何処かにバックアップを取っておかないと消えてしまったらアウトである。4桁の数字が当たり前だった頃が懐かしい。

 今日の東京は日の出から日没までの時間が11時間59分で、昼と夜の時間が同じになるのは一両日中になりそうだが、春分の日ではなかったのであろうか。それとも日本の標準時の起点となっている証でそうなるのだろうか。まぁ何れにしてもそろそろ昼間の方が夜より長くなり、ピーク夏至を迎えることは間違いない。最近は夜型の生活なので、夜が白み始めてから寝るなんてことが現実味を帯びる季節到来である。桜の開花だけが春の指標ではない。

 今日の一枚はショートブーツにボトムスの裾を入れて、粋に歩く外国人観光客である。ブーツに裾を入れている人は少なくなったと思うのは気のせいだろうか。撮影した頃はまだまだコートが必要だったが、それでもコートの色はすっかり春色になっている。

 寒い季節はダウンジャケットばかり着ているので、今年の冬もコートとかオーバーに袖を通すチャンスがなかった。カシミヤのオーバーがタンスの肥やしになっているのは勿体無い。花冷えの春に着てみたい。

 

春色

 
Today's Photo その3706 2019/3/15
 イチロー選手

 ニュージランドに関して何の知識も持ち合わせていないが、銃撃で五十人近くの方が犠牲になったのは何とも痛ましい出来事である。つくづく日本は銃が解禁されていないことに感謝する次第である。それでも時々銃絡みの事件が発生するが、連射しても数発なので二桁の犠牲者が出ることはまず考えられない。暴力団やヤクザが機関銃を所持ているとは思えないし、持ち出した時点でアウトである。春になるとおかしな連中が騒ぎ出すのは世の常で、事件や事故に巻き込まれないような生活を心掛けることが必要かも。

 桜の開花の頃、日本でMBLの開幕戦が行われ、マリナーズのイチローが出場枠に入っているようだ。今年の春のオープン戦ではわずかに安打しか結果を残せず、日本での開幕戦が事実上の引退試合とも言われている。実戦から遠ざかったことで試合に出ることにより徐々に勘が戻るとしても、そこまで待ってはくれないのが勝負の世界だ。イチローと云えどももうピークはとうに超えており、ファンの期待も少なくなり本人も気が楽なのではないだろうか。日本での開幕戦をきっかけに、今季の活躍に繋がることを期待する。

 卒業シーズンだが、女子大生の袴姿は何か成人式の晴れ着の延長で、まぁ着れる時は着よう見ないなノリで写真館で記念撮影なんてのも悪く無さそうだ。小学生の卒業式で袴姿が人気とか、まぁこれも世の中の流れで好きにすれば良いんじゃないの。小学校なんて義務教育で誰でも卒業出来るのだし、小学校留年とか中退なんて聞いたたともない。最終学歴小卒なんてのも聞かないし、要は誰でも通過する行事なだけだ。それぞれの家庭の事情に合わせた格好で式に望めば良い。自分の小学校の卒業式では中学の制服を着るのが伝統だった。まだ入学もしていない中学なのに。

 今日の一枚は銀座に集う和装のご婦人方である。ライオンビヤホールで一杯なんて粋な集まりであれば申し分ない。昔は銀座に行くとなると精一杯おしゃれをして出掛けたものだが、その時代を経験されている様子だ。観光客用の和装とは異なり、やはり着る方にも気合が入っているし、着こなしも素晴らしい。銀座とはそんな街である。 

 

古き良き銀座

 
Today's Photo その3705 2019/3/14
 桜の季節は寒い

 東京の桜の開花が一週間後とのこと、まだ桜の咲く頃じゃないと思えるような今朝の冷え込みと日中の北風だった。夜桜見物なんてのは歩きながらならそうでもないが、立ち止まって一杯なんてのはそれなりに冷えてしまうので、桜の季節はまだまだ寒いので暖かさを期待する方がいけないのかもしれない。晴れている昼間はリビングに設置した温度計が三十度を超えることが多くなり、当然のことながら暖房は朝から夕方までオフにするようになった。木造の戸建てに移って間もない頃は冬の寒さを実感していたが、日差しの春を感じられる季節となっていることは間違いない。

 世の中ではクラウドファウンディングが珍しくなくなったが、予算の無い開発者にとっては選択肢が増えて製品化のチャンスが生まれる。クラウドファウンディングで製品化し、そのまま流通するようになった製品も少なくない。最近は画像処理の殆どをlightroomで行っており、photoshopは使用方法すら忘れてしまっている。そのlightroomの操作をより直感的に、効果的に行うことが出来る外付けのツールボックスがクラウドファウンディングで出資者を求めていた。昨年の11月頃だったと思うが、年内にも出荷される見通しだった。その後新機能をハードウエアに追加するので遅れるとの連絡があり、2月末に出荷される見通しだった。昨日になって連絡があり、出荷製品用のソフトをテストしており、もうすぐ送るようなことだったが、果たして何時になったら届くのであろう。五月の連休の頃と予想しているが、蕎麦屋の出前の催促の如く「もう出ました」なんて答は期待してはいけない。製品化されずにポシャったプロジェクトも多々あり、出資金が引き落とされたかどうかの確認すらしていないものもある。クラウドファウンディングなんてのはある意味ギャンブルみたいなもので、製品化されようとされまいと夢に投資するものだ。何時届くかよりも、製品化されるかどうかの方に関心がある。生産地点の中国が旧正月なので半月以上スケジュールが遅れるなんて連絡もあったが。

 今日の一枚は何故かセンターライン上で記念撮影をしている外国人観光客である。当たり前のことだが、順光で撮影している。スマホで撮影する人が増えて、つまり写真やカメラに関する知識は無くても何となく写る的なノリで、逆光何ぞもろともせずが普通となった。昔は写す側も写される側も、逆光には敏感だった。それだけフィルムカメラは撮影結果がその場で確認出来ないための心構えが強かった。

 絞り開放なので、写したい物が何かが明確に伝わる写真である。

 

線上の撮影

 
Today's Photo その3704 2019/3/13
 後の祭り

 プラチナ万年筆が創業百年を迎え、記念に百万円の万年筆を出したとか。昔はサラリーマンの三種の神器として、万年筆、ライター、腕時計が就職祝いの定番だった。万年筆はボールペンへ、ライターは使い捨てタイプに、腕時計は一生物から日替わりに変化した。時計を着替えるなんてフレーズに新鮮味を感じたものである。更にデジタル化が進み、腕時計や筆記用具はスマホに代わり、犬猿が世の中の主流となり喫煙者が激減した。使い捨て文化の定着もあり、直して使うとか、世代を超えて使う物は少なくなってしまった。と同時に修理をしている職人も少なくなっており、アナログ製品がいつしか単なる飾りと化する時が来るかもしれない。先祖代々伝わる品は後世に残したい物である。蔵からご先祖様の使っていた古いカメラが出て来たなんてのはロマンがあってよろしいのでは。

 今回の引っ越しで良く分かったが、バタバタと引っ越しの準備をすることはもう捨てることに重点が置かれ、後先のことは考えていられない。引っ越しの騒動から開放されて冷静になる頃には後の祭りで、捨てなくて良い物を処分していたりして後悔の念に駆られる。引っ越しによってどれだけ貴重な物が世の中から消えているのだろう。ゴミの中から現金が見付かるどころの比ではない。引っ越しの際に出るゴミを一時的に保管してくれる組織があり、半年後くらいに本当に処分するか確認してくれるようなサービスがあれば、もう少し物が後世に残るかもしれない。

 今日の一枚は銀座四丁目交差点に群れる外国人観光客である。撮影したのは東京マラソンの前日で、マラソンによる規制が掲示されている。手前にこは交通規制で用いられるコーンも積まれ、マラソンがいかに広範囲に渡って人手を要するスポーツであるか、改めて感じさせられた。この写真のポイントはライフジャケットのような赤いダウンベストを着た男性である。

 マイケルJフォックスが演じるバック・トゥ・ザ・フューチャーの第一作で、ダウンベストを着て過去に行くと、船員のライフジャケットと間違えられるシーンがある。それを思い出させるようなシーンだが、ベストの色がオレンジならもう言うことはない。ほんの十日程前の光景だが、まだまだ真冬の装いだった。

 

ライフジャケット的ダウンベスト

 
Today's Photo その3703 2019/3/12
 音場

 早いもので、昨日は東日本大震災から丸八年となった。それまであのような大きな地震を経験するとは夢にも思わなかったし、地震の後遺症が自分の生活に深く関わることも想像出来なかった。まだまだ震災の爪痕は残っているが、前を向くしか術は無さそうだ。

 新居に移って三ヶ月近くになり、ようやくAVアンプの音場の設定をすることが出来た。家具の位置が決まらなかったり、物が片付いていなかったりで、音の設定をする条件が整うまでが時間が掛かっていた。音場の設定自体は自動でやるので、リスニングポイントに設定用のマイクを設置し、ボタンを押すだけである。設定が終了するとセンタースピーカーの位相が逆になっているとのエラーが出たので線を入れ替えて再度設定して完了となった。旧居のままの設定で聞いてた音がまるで別物になって、音響設備を交換したかのような音の差である。専門家でなければあまり音とかこだわらないことが当たり前だが、もしAVアンプでテレビの音を聞いているのであればチューニングは必要だ。映画のサラウンド効果にも一段と立体感が出て、ライブのDVDを聞くとまるで会場で聞いているような音である。快適な空間は音までこだわっているとか言われているが、素人は安いAVアンプで十分だし、音場の設定さえ行えばそれなりに聞こえる。それ以上を望むのであればもうリスニングルームから設計するしかない。カメラとか写真とかはこだわるが、音はそこそこで十分である。テレビの音をテレビで聞くのはスポーツカーにレギュラーガソリンを入れて走るようなものだ。

 今日の一枚は銀座木村屋の前で記念撮影をする中国人観光客である。ドラコンのパーカーがいかにも中国人で、これに誘われてシャッターを押してしまった。メインは手前のドラゴンで、それ以外はピントは外している。21mmの広角でもスピードレンズを開放で撮影すればこの通り。見せたい物だけにピントを合わすのもストリートフォトだし、パンフォーカスで見せるもの有りだし。

 それにしても黒いパーカーのねぇーちゃんは膝が抜けているねぇ、ジャージとかも銀座では無しだよな。中国人は銀座に対するリスペクトが全く無いし、マナー以前の問題だわな。

 

春爛漫の銀座木村屋

 
Today's Photo その3702 2019/3/10
 ショット

 今まで着ていたジャケットで外出すると暑く感じて、気が付くと前を開けていた。もうそんな季節であることに改めて驚き、毎日見ている木蓮の蕾が赤であることに気付いた。昨日の春一番は一気に暖気をもたらし、今夜からの雨はまだ冬眠している生物に最後通告を与えるに違いない。そう云えば啓蟄は終わったのだろうか。

 午後から駅前のSCに買い物に出かけたが、マスクをしている人の多さに改めて驚かされたと同時にくしゃみをしている人も多かった。最近見たテレビで東京では二人に一人が花粉症とか、もうこれは完全に社会問題として取り組む必要がある。後先を考えずに杉を植林した結果であるが、同じような国の不手際に鹿や猪などの害獣駆除がある。

 かつては大勢の猟師が野山を駆け回り、狩猟シーズンには限度数一杯の獲物を捕っていた。ところが環境保護ということで鹿はオスだけが狩猟対象となり、メス鹿は増え放題となり、これが現在の鹿による大量被害の元になった。更に銃猟を制限し、銃砲所持許可も厳しくなり、いつしかハンターを目指す若者はいなくなった。この頃に将来のハンターを育成するなんて考えはなかったし、警察庁は銃犯罪撲滅の方にしか考えが及んでいなかった。当時はハンターだったが、あまりにも警察の規制が厳しくなり、狩猟免許は失効し、銃砲所持許可証は返納してしまった。高い税金を毎年収めて狩猟許可を取っていたが、行政が金を出すのが筋ではないだろうか。こちとら害獣駆除に貢献しているのであるから。貴族のスポーツなどと持て囃されたハンティングであるが、時間と金が無いと続けられないようにしたのは大きな間違いである。害獣駆除対して日当を払うのは当然ではないだろうか。

 ハンターだった頃、弾が当たろうと外れようと獲物に出会うチャンスがあった時は本当に気分が爽快であった。ところが出会いも無く、一日中野山を彷徨った時は銃が一段と重く感じられた。写真も同じで、獲物がいそうなところに出向き、シャッターを押すことが出来れば良し、写っていればなお良しである。ハンティングで銃を撃つのも、カメラでシャッターを押すのも同じショットである。狙いを定めて息を一瞬だけ止めて引き金を引くのとシャッターボタンを押すのは同じ感覚である。ストリートフォトはまさにハンティングである。

 今日の一枚は逆光で記念撮影に収まる中国人観光客である。巻き上げたセルフタイマーが戻る時のジーッという音が聞こえて来そうな銀座の昼下がりである。

 今時はセットしたカメラのシャッターはスマホからの遠隔操作で押している。これだけ強烈な午後の光の中、ストロボも無しで逆光では人物の顔は無理でしょ。写し終わった後に液晶を見て、がっかりする様子が目に浮かぶようである。

 

 

逆光にもめげない観光客

 
Today's Photo その3701 2019/3/9
 透過原稿スキャナー

 寒い頃は心待ちしていた春一番だが、刺すような寒さから解放されるとすっかり忘れてしまっていた。関東では今日になって春一番が吹いたと発表されたが、遅れて来た何とやらと同じように何となく間抜けな感は否めない。今年は立春当日の春一番を期待していたので、もうどうでも良くなっていた。関心は早くも桜の開花宣言と云ったところであろうか。

 昨日のSSDに換装した画像処理用のPCに古いエプソンのスキャナー用のドライバーを入れた。プリンターとかスキャナーは完全に非耐久消費財となり、数年すると修理部品やドライバーも提供されなくなる。ドライバーはメーカーの異なる型番の物を代用出来るとの情報もネット上にあり、これらを利用するのも方法の一つである。昨年ドライバーを購入してインストールしていたのだが、今回の感想で古いHHDを元にしたので、ドライバーが入っていなかった。ダウンロードしてライセンスキーを入れて無事に動作することが分かった。実はこの古いスキャナーには透過原稿用ユニットがあり、ネガフィルムやポジフィルムに光を当ててスキャン出来るのである。滅多にフィルムカメラは使わないが、子供の頃に愛用していたフジペットと同型の中古があるので、これを使うために復活させたのである。ブローニー判の現像も時間が掛かり、同時にCDにデーターを入れて貰っても良いのだが、そこは自分でスキャンしたい。今時のスキャナーで透過原稿用のオプションはあるのだろうか。

このところの暖かさに体がすっかり慣れてしまい、今朝の寒さは久々に冬を感じさせられた。それでも平年よりも暖かいのであるから、人間なんてのはすぐに快適な方に順応してしまうようだ。一方でスギ花粉は大量飛散しているようで、花粉の影響で太陽の光がリング状の虹に見えるような現象が報道されていた。月夜に雲が虹のように見える

 今日の一枚はまるで相撲の仕切りのように、どっしりと腰を下ろしてスマホで撮影する外国人観光客である。特定の人物に注目して撮影する時には50mmの標準レンズが適している。

 脇には母親が撮影を見守り、視線の先にはしまいと思われる女性が片足の踵を半分浮かしてポーズを撮っている。中国人観光客の得意ポージングである。日本の道路は海外に比べて清潔なので、片膝を付けばもう少し楽な姿勢で撮影出来るのでは。

 清潔な道路に寝転んだり、座り込んだりしたポーズで撮影されているのは中国人観光客である。中国の道路は汚いのだろう、どんだけ~!

 

どっしりと撮影

 
Today's Photo その3700 2019/3/8
 ストリートフォトは二台持ち

 昨日発注したSSDがアマゾンから届き、午後からSSDに換装する作業を行った。OSとMBRが異なるディスクに存在するためにフリーソフトでは対応せず、有償版を購入して作業に臨んだ。クローン作製に一時間ほど要したが、MBRもSSDに入り準備完了となった。これを入れて起動する筈とばかりに画面を見つめると、windowsが起動せず、回復処理の画面になるばかりである。BIOSの起動順序が正しくないことが分かり、SSDを優先させて無事に起動するようになった。HDDと古いSSDをパソコンから撤去し、これらは予備のOSとして緊急起動用に保管してある。ここ数日のもやもやがすっきりしたのと、久し振りに頭を使ったので脳が疲労して快感すら覚える。サラリーマンだった頃、会社の経営者が脳に汗して仕事をしろと言っていたが、今日はまさにそんな感じだった。

 このところの暖かさに体がすっかり慣れてしまい、今朝の寒さは久々に冬を感じさせられた。それでも平年よりも暖かいのであるから、人間なんてのはすぐに快適な方に順応してしまうようだ。一方でスギ花粉は大量飛散しているようで、花粉の影響で太陽の光がリング状の虹に見えるような現象が報道されていた。月夜に雲が虹のように見えるのと同じようなことであろう。必要に応じて服用するアレルギーを抑える薬のお陰で、もう何年も花粉症に悩まされることから解放されている。眠くならない、喉が乾かない、すぐ効果が出るなど、たまたま薬との相性が良かったのが何よりである。アレルギー反応は個人個人で異なるために、一概に同じ薬で効くと言う訳にはいかないので、特効薬が無いのだろう。オーダーメードで抗アレルギー剤を処方するような方法が効果的なのかもしれない。花粉の季節まだまだ続く。

 今日の一枚は銀座四丁目交差点で信号待ちをする外国人観光客である。女性の笑顔に惹かれ、気付かれないように大急ぎで一枚だけ撮影した。21mmの広角レンズは街全体も写るので、ストリートフォトには欠かせない。一方で対象だけを見せたい時にはそれ以外にピントが合わないように50mmのスピードレンズもこれまた必要である。したがって21mmと50mmをそれぞれ装着してカメラ二台持ちとなってしまう。レンズ交換なんぞしていたら、シャッターチャンスはとうに何処かに過ぎ去っている。

 先日の北の将軍様とトランプ大統領のベトナム会談の際、北朝鮮のカメラクルーはEOS四台持ちだった。チャンスを逃すと死刑覚悟の国なのでこうなるのだろうが、まるでカメラの訪問販売のようである。

 

信号待ちの笑顔

 
Today's Photo その3699 2019/3/7
 SSDからHDDへ

 突然画像処理用のパソコンが起動しなくなり、回復処理の沼にはまってしまった。それでも起動するようになったが、SSDからの起動がHDDに代わってしまった。おそらくSSDのMBRか何かに問題が生じており、回復処理でHDDにMBRが移ったのではないだろうか。何種類ものwindowsメジャーアップデートを繰り返し、丸一日近く掛けてようやく最新に。その後はlightroom、photoshop等の画像処理ソフトをアップデートし、取り敢えずの作業は出来るようにした。新たに容量の大きいssdを発注し、これにCドライブを換装すれば再度SSDから起動して、画像処理も快適に行うことが出来る。SSDで立ち上がらなくなった時用にHDDをそのままにしていたのが効を奏した。

 昨日元日産会長のゴーン被告が釈放されたが、誰が見てもバレバレの変装姿だった。この映像を見て、イチローが変装してベンチ入りした時と同じ印象を持った人は少なくなかったのでは。つまり本人はばれていないつもりの大真面目、然しながら実はもう誰が見て当人であること。もしかしたら遅ればせながらのハローウィーンの仮装だったら、最高なのだが、記者会見で仮装の件に触れて欲しいものである。

 今日の一枚は何ともカラフルなレギングに身を包んだアジア系観光客である。中国人にしては垢抜けているし、片側にいる西洋人と同じグループのようだった。手前の赤いカラーコーンがが目障りだが、ストリートフォトは色んな物が写ってこそである。それでもカラーコーンの赤色は多少抑えて、より自然に見えるようにしている。見せたいのはカラーコーンではなくて、女性の足元であるから。

 白黒の印画紙に焼き付けている頃はで覆い焼きとかやっていたが、あれと同じである。そして何よりもリアルタイムに効果を確認出来て、即座に元に戻したり、効果の度合いを変更出来るのは当時からすれば夢のまた夢である。しかもカラーでね。

 

カラフルな足元

 
Today's Photo その3698 2019/3/4
 春の天気図

 二日続けて朝からの雨となった。今週は周期的に天気が変わり、天気図上ではすっかり春が訪れた感がある。春に三日の晴れ間無しと言われているが、周期的晴天と雨天が入れ替わるのはこう云う訳である。それにしてもまとまった量の雨となったが、これが雪だったらもう大雪警報ものである。三月の忘れ雪なんてのも昔から言われているが、今年はまだ雪が降るほど寒い日が来るのだろうか。

 今年のCP+2019は過去最高入場者数と言われているが、昨年よりも千人ちょっと多いだけで大差ない。七万人を目標にしていたようだが僅かに足らず、しかもここ数年は毎年七万人弱と一向に増える気配が無い。映像関係の展示会は今後も入場者数の伸びが期待出来ないと云うことだろうが、これは映像マーケットの伸びも頭打ちであることを意味してはいないだろうか。各社がミラーレスカメラに参入するも、一眼レフユーザーを食い潰すだけで終わってしまいそうだ。ニコンやキヤノンは新規カスタマーの獲得には程遠く、今後も一眼レフとミラーレスの併売と云う最も非効率的な道を敢えて選択した感がある。さらにその中にはフルサイズとそうでないものが混在し、もうユーザーはただただ混乱するだけである。何時かはフルサイズなんて言葉はもう聞こえて来ないかもしれない。

 今日の一枚は久し振りに見たドラッグストアでの爆買い中国人観光客である。特大のレジ袋を二人で持って、得意気に歩行者天国を闊歩している。龍角散とか目薬とかが人気とか、お土産として配るのか、はたまた転売目的なのか。何億人もの中国人は入れ替わり、立ち替わり、エンドレスで日本を訪れている。爆買いにも陰りが出ているとのことで、すっかり中国人観光役目当てに軸足を移した百貨店は苦戦を強いられているようだ。

 銀座に在った免税店も撤退したり、規模を縮小している。炊飯器と温水便座を抱えている中国人観光客ばかりだった頃の銀座はもう遠い昔のような気がする。

 

重量超過の日本土産

 
Today's Photo その3697 2019/3/3
引き算の新製品

 数日前の天気予報では午後になってから雨が降るとされていたが、直前になって雨の降りだしが早くなりそうだった。目が覚めるともうすっかり雨模様で、冷たい雨の中の東京マラソンとなった。今日の雨を見越して昨日の銀座は大勢人が出ていたのか、銀座でマラソンを応援するつもりだった沿道の観客は急遽予定を変更しテレビでマラソンを見たりしていたのであろうか。それでもトップで走ったランナーは二時間そこそこの記録で、天候や路面のコンデションにも左右されずに走ったのは素晴らしいことである。

 横浜で行われていた映像関係の展示会、CAPA+2019も最終日は生憎雨となったが、こちらはインドアなので大勢の人が訪れたのであろう。写真関係のサイトで各ブースの出展内容を細かくレポートしているので、実機を見たり触ったりは出来なくても概要は居ながらにして把握出来る。メーカーもユーザーも新製品疲れをしており、新たの機能へも無理やり感が多々あり、本当に必要なのかはもう誰も分からなくなっている。ただ付いているのが当たり前なので、付けて無いと遅れを取るみたいな。つまり各社とも常に足し算で新製品を出している。

 ところがライカはその逆で、カラーのデジカメの次には白黒しか撮影出来ないデジカメを出したり、さらに背面の液晶を無くして撮影したカメラでは写真を確認出来ないようにしたり、動画撮影機能を省いて静止画専用にしたりと本来のカメラの性能を削った新製品を出し始めた。カラーフィルムよりも白黒フィルムの方がフィルム価格や現像費用が安いのとは裏腹に、白黒専用のデジカメがカラーで撮影できるデジカメより高額に価格設定されているのはもう想定外である。さすがに背面モニターを無くしたり、動画撮影が出来ないカメラは本来の製品よりも安くなっている。背面モニターを見なければ済むことだし、動画撮影機能を使わなければ済むことなので、わざわざ買い替える人はいない。

 ちなみにライカで撮影する時は最初の一枚だけはカメラ設定が動いていないことをチェックする意味で背面モニターで写真を見るが、それ以降はほとんど撮影した写真をチェックすることは無い。ライカとはそういう信頼をおけるカメラであるし、撮影に没頭しているのでファインダーを通して見た光景をわざわざ背面で見る必要も無い。

 今日の一枚は銀座四丁目の服部時計店の電工時計である。時計の前に腰を掛けている女の子が非日常的で面白く、つまり銀座四丁目で子供が一人で腰を下ろしているなんてのはまずありえない光景である。そして周りの大人も誰一人として関心を寄せていない。

 このビルに和光が入っているが、昔からあそこは服部時計店、つまりセイコー、精工舎である。東京マラソン用にショーウィンドーに電光時計を仕込んでいたが、果たして雨の中を走ったランナーには見えていたのだろうか。来年の東京オリンピックの公式競技時計は日本のメーカーでは無かったように記憶している。

 

銀座で一人

 
Today's Photo その3696 2019/3/2
久々の銀座、久々のライカ

 久し振りに銀座に撮影に出掛けた。前回が十一月の終わりだったから、三か月振りである。さらにライカで最後に銀座を撮影したのは九月の末であるから、ほぼ半年ぶりのマニュアルフォーカスとなった。春の暖かさに誘われたせいか、銀座には大勢の人が出ていた。春節の休みが終わったにもかかわらず相変わらずの中国人観光客はもちろんのこと、日本人もどっと繰り出していた感がある。明日は東京マラソンで通行止めとなるので、今日の歩行者天国に出て来た訳でもあるまいし。

   半年もブランクがあるとマニュアルフォーカスの勘なんてのは吹っ飛んでしまったようで、標準レンズ絞り開放では止まっている物にすらピントが来ていないという散々な結果となった。しばらくは練習が必要だし、撮影勘も相当鈍っている。ストリートで繰り広げられているドラマに対する興味とか、面白そうなことが起りそうな場所に先回りするとか、瞬間的にチャンスをものにする準備とかが全く出来なかった。何を撮影するにしても後手後手に回り、その結果ピントを合わせる余裕が無いのである。

 午後二時頃の中央通りは八丁目方面から一丁目方向へまっすぐ光が降り注ぎ、撮影には最高に光だった。にもかかわらずろくな写真が撮影出来なかったのは何とも悔しい限りである。ピント合わせの特訓と動体視力を研ぎ澄ます心構えが必要だ。マニュアルフォーカスのシステムを使い始めた頃は何をやってもピント合わせが付いて行けず、挫折感すらあった。それを克服して思い通りにピント合わせが出来るようになったのであるから、そのレベルに戻す自信はあるし、当初のような挫折感は全く無いのがせめてもの救いである。

 それと画像をパソコンに読み込んでから分かったのだが、標準レンズと広角レンズを付けるカメラが入れ子になっていた。標準レンズのピント合わせに調整したボディに21mmを装着して、いつも21mmに使っているボディにノクチルクスを装着していた。これでピントが合わないのかもしれない。二台体制で撮影する時はカメラとレンズの組み合わせをしっかり確認しないといけない。引っ越しの際にレンズを外して運び、正しい組み合わせが再現出来ていなかった。

 今日の一枚は何とも銀座らしい白いコートの二人である。昭和の初めの頃の銀座はきっとこんな感じの人で溢れていたと勝手に想像してしまう。スーツも帽子も靴までも白でまとめた男性は粋としか言いようが無い。女性のサンバイザーのような帽子もおしゃれで銀座らしい。21mmで銀座の街全体を入れて撮影したが、広角レンズはぎりぎりまで寄ってシャッターを切るのがポイントである。シャッターを切る前にもう一歩前に出て撮影するなんて言い方もあるが、マニュアルフォーカスだとそうも行かない。再度ピント合わせをしているうちにチャンスを逃してしまう。

 ジャージで銀座を歩く中国人観光客よ、見習い給え。

 

紳士淑女の街、銀座

 
Today's Photo その3695 2019/3/1
弥生三月花見月

 早いもので弥生三月である。昨年は大急ぎで春が来たが、今年はゆっくりではあるが確実に寒い朝が無くなり、昼間も寒さよりも暖かさが勝るような日が多い。そして何より寒の戻りがほとんど感じられず、春とは名ばかりでなんて常套句が聞こえて来ないのも宜しい。このまま桜の開花まで寒の戻りが無いことを期待する。

 そしてこの時期はCAPA+が開催され、映像関係の新製品が発表される。毎年のように新製品が出る度に一喜一憂するのにはすっかり疲れ果て、もうハードウエアにはいささか興味を失いつつある。そんなこともあり、今年の春の新製品発表にはちっとも心が躍らない。富士フィルムが一億画素の中判デジタルカメラを参考展示しているようだが、そんな画素数にも興味はなく、手持ちの五千万画素の中判で事足りている。カメラメーカー各社は既に技術的に行き着く所まで到達してしまい、ユーザーの関心が無い所で競い合いを始めた感がある。ミラーレスに参入したキヤノンとニコンだが、自社の一眼レフを売り上げを下げるような方針であることには違いない。今までさんざん一眼レフを信仰させらて来たユーザーはいきなりこれからはミラーレスですと言われても、何を信用していいのか分からない状態である。今まで買い揃えて来たレンズは何だったのか、多くのユーザーは戸惑っている筈だ。EOSのシステムから早々に撤退して富士のシステムにしていたので笑って見ていられるが、一眼レフのままだったら今頃おたおたしていたに違いない。フルサイズとしがらみの無いメーカーが自由にレンズを開発し、その実績を伸ばしているような気がする。オリンパスもそうだ。欲を出したパナソニックのフルサイズはヒットするのだろうか。フジのシステムに変更した当初、レンズは三本しか発売されていなかったが今は見事な充実ぶりである。こうなるまでには数年は掛かるが、一眼レフのレンズを引き摺っているキヤノンやニコンはさらに時間が掛かるだろうし、軸足をどちらに置くつもりなのか。

 今日の一枚は海を見つめる子供と母親である。裸足で芝生の上に立つ子供の目に、ワイキキのビーチはどのように映っているのだろう。背景には突堤のあずまやのような屋根が見えており、見覚えのある光景かもしれない。パンフォーカスで総てにピントを合わせるのも悪くないが、何に感動して、何を写したのかはっきりさせたい時には背景はピントが外れていた方が良い。最近はスマホの撮影でも背景の処理を選択出来るようだが、ちゃんとしたカメラに適う筈も無い。

 カメラとスマホの大きな違いはちゃんとした食事と非常食のような関係かもしれない。

 

海を見つめる二人