数日前の天気予報では午後になってから雨が降るとされていたが、直前になって雨の降りだしが早くなりそうだった。目が覚めるともうすっかり雨模様で、冷たい雨の中の東京マラソンとなった。今日の雨を見越して昨日の銀座は大勢人が出ていたのか、銀座でマラソンを応援するつもりだった沿道の観客は急遽予定を変更しテレビでマラソンを見たりしていたのであろうか。それでもトップで走ったランナーは二時間そこそこの記録で、天候や路面のコンデションにも左右されずに走ったのは素晴らしいことである。
横浜で行われていた映像関係の展示会、CAPA+2019も最終日は生憎雨となったが、こちらはインドアなので大勢の人が訪れたのであろう。写真関係のサイトで各ブースの出展内容を細かくレポートしているので、実機を見たり触ったりは出来なくても概要は居ながらにして把握出来る。メーカーもユーザーも新製品疲れをしており、新たの機能へも無理やり感が多々あり、本当に必要なのかはもう誰も分からなくなっている。ただ付いているのが当たり前なので、付けて無いと遅れを取るみたいな。つまり各社とも常に足し算で新製品を出している。
ところがライカはその逆で、カラーのデジカメの次には白黒しか撮影出来ないデジカメを出したり、さらに背面の液晶を無くして撮影したカメラでは写真を確認出来ないようにしたり、動画撮影機能を省いて静止画専用にしたりと本来のカメラの性能を削った新製品を出し始めた。カラーフィルムよりも白黒フィルムの方がフィルム価格や現像費用が安いのとは裏腹に、白黒専用のデジカメがカラーで撮影できるデジカメより高額に価格設定されているのはもう想定外である。さすがに背面モニターを無くしたり、動画撮影が出来ないカメラは本来の製品よりも安くなっている。背面モニターを見なければ済むことだし、動画撮影機能を使わなければ済むことなので、わざわざ買い替える人はいない。
ちなみにライカで撮影する時は最初の一枚だけはカメラ設定が動いていないことをチェックする意味で背面モニターで写真を見るが、それ以降はほとんど撮影した写真をチェックすることは無い。ライカとはそういう信頼をおけるカメラであるし、撮影に没頭しているのでファインダーを通して見た光景をわざわざ背面で見る必要も無い。
今日の一枚は銀座四丁目の服部時計店の電工時計である。時計の前に腰を掛けている女の子が非日常的で面白く、つまり銀座四丁目で子供が一人で腰を下ろしているなんてのはまずありえない光景である。そして周りの大人も誰一人として関心を寄せていない。
このビルに和光が入っているが、昔からあそこは服部時計店、つまりセイコー、精工舎である。東京マラソン用にショーウィンドーに電光時計を仕込んでいたが、果たして雨の中を走ったランナーには見えていたのだろうか。来年の東京オリンピックの公式競技時計は日本のメーカーでは無かったように記憶している。
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